動画のビットレートを削減する「VisualOn Optimizer」の日本での販売を開始
画質を維持しながら最大 60% の削減を実現
VisualOn の革新的なビデオ配信ソリューションが視聴体験を向上させる
および CDN コストの削減
日本デジタル・プロセシング・システムズ株式会社(本社:東京都中野区 代表取締役:難波田 哲史 略称: DPSJ)は、株式会社ビジュアルオン(本社:東京都千代田区、以下 VisualOn)と、VisualOn 独自のアルゴリズムを用いて映像コンテンツのビットレートを画質を落とさずに最適化するソフトウェアソリューション「VisualOn Optimizer™」の販売契約を締結したことを発表しました。本ソリューションは、性能試験において、動画配信用の H.265 / HEVC および H.264 / AVC メディアの品質を維持したまま、最大 60% のビットレート削減を可能にしました。
動画配信サービスを提供する OTT などの事業者にとって、視聴体験の品質(QoE)を高めることは非常に重要です。視聴体験の品質には、動画の画質やスムーズな再生などが関係しています。現在は 2K(HD)や 4K など、高解像度ビデオの採用による動画の高画質化が進む一方で、動画のデータ量は増大し、動画の消費量に伴う帯域幅あるいは CDN 転送量にかかるコストは年々増え続けています。また視聴者の側ではダウンロードするデータが大きいと動画がスムーズに再生されない場合があり、視聴体験の品質における課題にもなっています。
このように、動画配信サービス事業者にとって、視聴体験の質を維持・向上させながら、帯域や CDN の転送コストを削減することは、利益を最大化するために取り組まなければならない重要な課題です。
VisualOn Optimizer は、オンデマンド動画配信サービスの視聴体験を向上させると同時に、配信サービスの収益向上に直結する CDN コストを削減するという、動画配信サービス事業者を悩ませるトレードオフの問題を解消します。
VisualOn Optimizer の仕組み
VisualOn Optimizer は、効率的な機械学習(ML)モデルと VisualOn の数十年にわたる経験を集約した深いドメインナレッジの組み合わせに基づき、入力コンテンツとその変化に基づいて最良の結果を得るためにエンコーダ自体を最適化することに重点を置いています。
動画の内容にもよりますが、最大で 60% のビットレート削減が可能です。なお、VisualOn Optimizer 自体にはトランスコーダー機能はなく、ビットレート最適化のパラメーターをトランスコーダーに渡しています。VisualOn Optimizer は、トランスコーダーや配信ワークフローを変更することなく、既存の配信システムに追加することができ、以下のようなメリットがあります。
- 画質を落とさずにビットレートを削減
- CDN コスト(従量課金)を抑制
- 配信サービス全体に渡るトラフィックを削減
- 画質を確認
ビットレートを下げても、VisualOn Optimizer は VMAF(Video Multimethod Assessment Fusion: Netflix が開発した映像の知覚品質を測定するアルゴリズム)で「知覚品質」のスコアを測定し、画質が維持されていることを確認しています。
通常: 2258 kbps、1920 x 1080
Optimizer: 1217 kbps、1920 x 1080
システム要件
- 稼働 OS: Linux
- Docker 形式での提供も可能
- FFMPEG バージョンに合わせて、カスタマイズの対応が可能
参考の構成
- OS: 16.04.2-Ubuntu(64 ビット)
- メモリ: 31.3GB
- CPU: Intel® Core i7-9700K CPU @ 3.60GHz × 8
- グラフィックス: llvmpipe(LLVM 6.0, 256 ビット)